リサイクルの種類

3種類のリサイクル方法の特徴の違いとは

マテリアルリサイクルとは

それでは、リサイクルにはどのような種類があるのでしょうか。リサイクルの方法についてさらに細分化すると、マテリアルリサイクル、サーマルリサイクル、ケミカルリサイクルの3つの種類に区分されています。

マテリアルリサイクルの「マテリアル」とは英語で「material」と表記し、「原料」「材料」「素材」「道具」といった意味です。一方、リサイクル業界におけるマテリアルリサイクルとは、回収した物を貴重な資源として活用し、新しい物を作り出すことを指します。

例えば、古紙を回収してから再生紙を生産することや、大量の空き缶を回収して、新しいアルミ缶を製造するリサイクル手法、このような事例はすべてマテリアルリサイクルに該当します。わかりやすく簡潔に表現すれば、回収された大量の廃棄物から新しい製品の原料として活用し、再生利用することがマテリアルリサイクルです。

リサイクルされる前とはまったく異なる製品に生まれ変わることもあれば、まったく同じ物に再生されることもあります。

ケミカルリサイクルとサーマルリサイクルについて

ケミカルリサイクルの「ケミカル」（chemical）とは、「化学の」「化学的に作られた」といった意味です。回収した廃棄物を化学的な力を駆使して分解し、再利用することをケミカルリサイクルと言います。

具体的な事例を挙げると、石油から造られたプラスティック製品を化学的に分解して液体の油に変化させることです。この他にはプラスティック製品を燃焼させることにより、人工的に二酸化炭素を発生させることができます。この時に発生した大量の二酸化炭素からドライアイスを造ることも可能です。

一方、サーマルリサイクルの「サーマル」(thermal) とは、英語で「熱」を意味する単語です。回収した廃棄物を燃やす時に発生する熱によるエネルギーを利用してリサイクルを行うことをサーマルリサイクルと言います。

ケミカルリサイクルやマテリアルリサイクルの場合は、回収した廃棄物から、さらに新たな資源や物に変換されますが、サーマルリサイクルの場合は、熱の持つ力を活用して発電や温水プールなどの熱資源として使われます。